腹銀周辺

普段から詰将棋を解いている殊勝な人にはあまり関係のない話かもしれないのだけれど、

実戦派の人に多い詰まされ方として以下のような図がある。

*1

この形で詰ますには、金を打つ(あるいはそれと同等の手)よりないので、 この詰み形は腹銀と切っても切れない関係にある。

すると玉方は、腹銀を軽視したためにこの詰み筋が出現してしまったか(実戦では意外と多い)、捨て駒を玉で取らされて腹銀の形が生まれたかのいずれかになるわけだ。

二大詰み形と言えば、「頭金」と「一間竜」で、この詰み形も頭金の一種ではあるのだけれど、「下段に落とす」「玉頭に攻め駒を足す」「玉頭に効いている守り駒の効きを逸らす」など頭金周辺の手筋が身についていて、金頭桂から即詰み、歩頭桂からスペース作って攻め駒を足して云々、など鮮やかにできる人でも、「危険地帯に誘え」系の詰み筋には気づかないことが結構あるなぁ、というのが最近の気づき。

 

 

*1:単純な頭金のような盤の端を利用した詰み形ではなく、盤上どこでも可能な詰み形のため、あえて真ん中に玉を置いた。